ストーリー

タイムレス、オープン、革新。

タイムレス、オープン、革新。

ウズベキスタンは、古くから知と文化の交差点として栄えてきました。
東西の文明が出会う場所、そして新たな発想や価値観が育まれる場所として、豊かな文化を積み重ねてきました。シルクロードの要衝という文明の交差点に位置するこの国のアイデンティティは、多様な文化が調和して織りなす豊かなタペストリーのようです。

古代から続くウズベキスタンと世界との対話は、建築や芸術に色濃く反映されています。古都には、初期イスラム建築の影響を受けた精緻なマドラサ(神学校)が今もなお立ち並び、文化が交差した歴史を物語っています。

科学的な革新や精神文化の発展もまた、シルクロードを通じた思想や知識の往来が育んだ遺産であり、東洋と西洋を結ぶ知の糸がそこには紡がれています。

さらに、織物、陶器、木工、金工といった分野で、世代を超えて受け継がれてきた伝統的な工芸の世界にも異なる文化が交わってきた歴史を見ることができます。

そびえ立つ山々、緑豊かな渓谷、静かな湖、果てしない草原、赤い砂漠、そして潤いに満ちたオアシスなどの自然環境も、時を超えた力強さを備えて多様な表情を見せてくれます。

ウズベキスタン・パビリオンが映し出すのは、これまでの豊かな文化に根ざした現代のウズベキスタンの姿です。伝統や自然に宿る古の知恵を大切にしながら、革新性・持続可能性・テクノロジーを取り入れた未来志向の姿勢を表現しています。

現在、ウズベキスタンの未来へのビジョンは、さまざまな取り組みに反映されています。国民の60%以上が30歳未満という若い社会において、質の高い教育や生涯学習、クリーンエネルギー、環境に配慮した交通、強靭なインフラ整備、そして伝統工芸の保護などが重点課題として進められています。

2030年までに再生可能エネルギーによる発電比率を40%に引き上げるという目標のもと、高速鉄道や風力発電所、太陽光発電など、多岐にわたるプロジェクトが進行しており、グリーン社会への移行をリードしています。
パビリオンでは、こうした未来志向の取り組みも紹介されます。たとえば、首都東部に2万ヘクタール規模で建設される次世代型スマートシティ「ニュー・タシュケント・プロジェクト」、建築家・安藤忠雄氏による新国立美術館の建設計画、そしてアラル海流域の再生事業などです。

2025年大阪・関西万博に登場するウズベキスタン館に広がるのは、「知の庭園」と名付けられた空間です。副題は「未来社会の実験室」。そこには、過去・現在・未来の知を結び、伝統と革新の調和を追求し続けるウズベキスタンの長期的なビジョンが映し出されています。