
- パビリオンは三角形の敷地に建てられています。この形は、中央アジアの伝統的なお守り「トゥマール(tumar)」を想起させる縁起の良い形であり、「守護」の象徴とされています。
- パビリオン内のショップエリアには、ブハラ出身の名陶工アブドゥルヴァヒド・カリモフによって手作業で制作された11,000枚以上のタイルが壁一面に施されています。
- カリモフによるタイルは、16世紀の伝統的なタイル技法を現代的に再解釈し、再発見していく創造の旅から生まれたものです。
- タイルの釉薬には、空や水、永遠や平和を象徴するウズベキスタンの象徴的な色、ターコイズブルーが使われています。

- ショップ内では、ウズベキスタンを代表する作り手たちの作品が紹介されます。陶芸家カリモフとアリシェル・ナジロフによる器から、刺繍作家マディナ・カスィムバエワによる作品まで、現代のクラフトの粋を体験できます。

- パビリオン頂部の「庭」に立ち並ぶ木々(The Garden Apex)は、大阪近郊の山々で育った香り高い国産の杉(スギ)を使用し、日本の技術で丁寧に仕上げられています。
- この“木々”の間には、深みのあるオーシャンブルーの陶製スツールが点在しています。これは日本生まれのレバノン人デザイナー、ナダ・デブスがデザインしたものです。

- スツールの制作は、ウズベキスタンの職人カリモフとアリシェル・ナジロフとのコラボレーションによって実現しました。
- スツールに腰かけながら、来場者はウズベキスタンの温かな茶文化に触れることができます。お茶を楽しみ、ひと息つき、思索する時間が流れます。
- VIPルームのための食器は、リシタン出身のナジロフによる手仕事で仕上げられています。地域独自の色彩を活かしながら、伝統技法で制作されました。
- 装飾用のクッションは、タシケントの熟練職人カスィムバエワによるもので、金糸を用いた刺繍「ザルドゥーズィ(zardozi)」と、精緻なスザニ刺繍の技法を組み合わせて仕立てられています。
- そして万博終了後には、このパビリオン全体が分解され、ウズベキスタンへ移設されます。新たに文化と地域コミュニティの拠点として生まれ変わる予定です。